地域活動支援センター「スタンバイ」

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発達障がいのある方の就労を支援するための地域活動支援センターです。
職業準備訓練をとおして、一般企業就労を目指し、自立生活の推進と社会参加を図ります。

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スタンバイOK!

取材

新潟日報 2010年10月9日朝刊13面掲載

発達障害者の職業訓練所

NPO法人が運営

中央区
15日開所式
個別の支援 柔軟に

 新潟市のNPO法人が今月、自閉症やアスペルガー症候群などの発達障害者の職業訓練を行う地域活動支援センター「スタンバイ」(角田千里センター長)を同市中央区山二ツ3に開設した。これらの障害に特化した就労支援は県立新潟テクノスクールなど行政施設が担ってきており、NPO法人が運営する施設は市内で初めて。15日に開所式を行う。

 開設したのは、自閉症児・者の親でつくるNPO法人「にいがた・オーティズム」。市の補助金を受けて運営。10人ほどの発達障害者が、ジョブコーチ(職場適応援助者)の指導の下、パソコン技能の習得や、職場での対話・作業を円滑に進めるためのトレーニングを受けている。
 2005年に発達障害者支援法が施行されたものの、「企業側の障害への認知はまだ低い」と、同NPO法人代表の角田さん。能力はあってもコミュニケーションが苦手といった障害の特徴から、適切な支援がないまま就職し、短期間で離職するケースが少なくない。
 市内には、高齢・障害者雇用支援機構が運営する「新潟障害者職業センター」(東区)に訓練コースがあるほか、県立新潟テクノスクール(中央区)の「ワークサポート科」でも専用の職業訓練を実施している。角田さんは3月まで2年半、同科の指導員を務め、「行政の訓練の良さもあるが、柔軟に自分のペースで訓練を受けられる場も必要」として、スタンバイの立ち上げを決めた。
 スタンバイの活動について、新潟市発達障がい支援センター(JOIN)は「就労を目指してしても、職業訓練校にも既存の福祉施設にもなじめず行き場に悩む人は少なくない」と注目している。
 利用対象者は、障害者手帳を所持しているか、医師の診断書かせある市内在住の18歳以上の発達障害者。角田さんは「本人への訓練と周囲の支援次第で就職に結びつく人は少なくない。いずれは発達障害者を支援する人材育成にも取り組みたい」と張り切っている。